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2016年09月19日 (月) | 編集 |
まだまだ続くよ、あきら視点
 
 


 

参った……あの店が音羽の系列だったとは思わなかった。

音羽と言えば安い庶民的なファミレスから海外セレブがわざわざ来日してまで食べに来るような超高級店まで幅広く展開している老舗だ。
創業は江戸時代まで遡り、美作よりもはるかに古い。

司護が音羽を経営しているのは判ってたんだ。
なのになんで俺は真のバイト先が司護と関係あるとは思いもしなかったんだ?
少し考えれば判りそうな事なのに。


「どうかなさいましたか?」


俺が驚いて声も出ないのを解ってて笑って真が訊ねてくる。

チッ、真のやつ性格悪くねぇか?


「お前があの店をプロデュースしてんのか?」

「ええ店長と相談しながら」

「……いつから?ねぇ真、いつからなのよ?どうして教えてくれなかったの?」

「つくし……」

「「牧野……」」


俺と真の会話に割り込んできた牧野の声は悲しみと怒りが入り混じった複雑な心境を表す音色だった。


「ごめん、黙ってて。言わなかったのは自分の心の問題だから」

「心の問題って何なのよ?」

「怖かったから。こんな実践経験が無い人間が経営に口出ししているなんて知られたくなかった。色眼鏡で見られずに、年齢も性別も司護の名前も何にもない状態でお店の経営に参加したかったから」

「そんな事っ……」

「無いって言える?最初から『オーナー一族です』って言ったら?身構えない?」

「…………ぅ」


真の言葉に牧野は黙った。

確かにそうだ。
音羽のオーナーである司護真であるよりも、ただの真の方が働きやすく現実的な眼で見る事が出来たはずだ。
司護と知られた時点で周囲は本人の意思とは関係なく無意識に一線を引き現場の声は聞こえなくなる。

真の危惧は当然だと思った。


「黙っていたのは悪かったと思う。ごめんなさい、つくし。せめてバイトを辞めるまでは言いたくなかったんだけどね」

「だったらさ、何で急にバラしたの?」


謝る真に今まで黙っていた類が言葉を投げかける。
類の言葉に真は先ず俺の眼を見て、総二郎から類へと視線を移し最後にまた俺の眼を見据えて口を開く。


「最近、私の身の回りで不穏な動きが出てきたから、他の誰かの口から知られるよりはいいかと思ったんですよ」


強烈な当て擦り。

やっぱりこいつはイイ性格をしてやがる。


「不穏な動き?」

「まぁ、色々とね……」


牧野、それ以上突っ込んで聞かないでくれ。


「真には真に事情があるんだろ」


俺と同じく後ろ暗いところがある総二郎が牧野に追及されている真を助ける形で話にストップをかける。

本当は俺たちが真に何をしたか牧野に知られたくないだけなのに……


「そうですね、すべて話す事は出来ないけど……そのうち言える時が来ると思うから待ってて、つくし。それでいい?」

「解った、その時が来たら言ってね」


助かった。

牧野に知られない様に息を小さくほぅっと吐くと、部屋の張り詰めていた空気も一気に緩む。
総二郎も類も、そしてたぶん真も緊張していたんだろう。

そんな緊迫した空気にまったく気付いていない女が一人。
数分前に時間を巻き戻したかの様に、さっき思っていた疑問を口にする。


「だったらこれは聞いてもいい?」
「どうして美作さんの会社でも手に入らないお酒がうちの店では手に入っているの?」


牧野の素朴な疑問を聞いた真は少し笑ってから答え始めた。


「兄がそこの蔵元と取引する切っ掛けを作ったの」




 
 
真の掌でコロコロリン♪


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