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2016年09月21日 (水) | 編集 |
新たなオリキャラが登場!
 
 




兄……
そう言えば真には兄がいるって牧野が言ってたな。
真とこのマンションで一緒に住んでいたが春に転勤で引っ越しって行ったと。

一昨日ここで牧野から聞いた話を思い出していた。


「兄は大学の進学で東京に来てあのお店でバイトを始めました。一年間バイトしながら店長から飲食店のノウハウを勉強して、二年目からプロデュースをするようにと父たちに言われたそうです」

「お兄さんもあそこでバイトしてたの?」


小さな声で「知らなかった」と呟く牧野を横目に俺はショックを受けていた。
高校を卒業したばかりの人間にプロデュースさせるって親の姿勢に、それをしっかりと受けて立っているように聞こえる真の兄に。

俺も美作の後を継ぐ者として二十歳になってから会社に顔を出しているがそれだけ、まだ勉強中の立場という事で経営に関する発言権は一切無い。
類も同じ様な事を言っていたからそれが当たり前だと思っていたのに、この違いは何だ?


「つくしが知らなくても仕方がない。兄がバイトを辞めてから私がバイトするまで二年は空いてるし、バイトもみんな入れ替わってるから知っているのは店長だけのはず」

「そっかーうちのお店は大学生ばっかりだし、みんな四年になったら就活で辞めちゃうもんね」

「それにうちの店は名字じゃなくて名前呼びだから余計に判らないと思う」


なるほどな、名字で呼び合わなきゃ客にも【司護】ってバレないしな。
一般的には司護の名はあまり知られていないが、用心するに越したことはない。



「で、真の兄貴がどうやって取引の切っ掛けを作ったんだよ」


脱線してしまった話に焦れた総二郎が口を挟む。


「そうですね、話が逸れてしまいましたねすみません。」
「兄があのお店で働き出した最初の夏にこの蔵元のお酒を口して一口で惚れ込んでしまったそうです。で、次の日には東北に行って直談判したんですけど、あえなく撃沈。理由は美作さんの会社と同じ『今年の分は終了、また来年』でした」


最初は断られたところは同じ、だが真の兄は自分で動かず会社の人間を使った俺と違って自分で交渉に行った。


「でも兄は次の年まで待たずに毎月の様に通ったんです。東北に」


そこも違う。
美作は一度の交渉で諦めた。蔵元に言われたまま翌年になるまで顔を出すのはおろか連絡さえしていなかったはずだ。


「そうして一年近く通い続けて話をして兄は取引を成功させました。どうやって交渉成立まで持って行ったかは企業秘密にもかかわって来るのでお教えする事は出来ませんが……」
「こんな話で何か参考になりましたか?」

「ああ、凄く参考になった。ありがとう」


あの酒を飲んで自社で取引したいと思ったのは同じ、でもそこからの行動が全く違う。
最初だけ行動を起こしてあとはずっと何年も営業任せだった俺と、最初から最後まで自分で動いて取引を成立させた真の兄。
交渉成功の手段は教えてもらえなかったが、アプローチの仕方はなんとなくだが判った。


「それにしてもすげーな真の兄貴は」

「だね。東北に毎月か」

「真と同じ様に会社を手伝いながらでしょ?」

「跡取りとして司護の仕事もしながらだったから大変だったと思う。けど、やり遂げた兄を尊敬してる」


誇らしげに言う真の瞳はきらきらと輝いていて、俺たちは思わず見とれてしまっていた。



───ほんとに見るたびに印象が違う女だな。

これが寝る前に和室で話していて一致した俺たちの感想だ。





「そろそろ寝ない?あたし眠くなってきたんだけど」


時計を見るととっくに日付が変わっていて、朝から働きっぱなしだった牧野は酒も入ったことでとろんとした眼をしている。


「そうするか」

「後片付けは私がするからつくしは先に寝てて」


立ち上がりかけた真に意識を向けた時にそれは来た。


「うおっ!?」


足元を何かがするりと通り抜けて行った感覚がして思わず声を上げ、ついでに身体をびくりとさせてしまったせいで手に持っていた酒を溢してしまった。


「あきら?」

「どうしたの?美作さん」


突然奇声を上げて飛び跳ねた俺をみんなが驚いた顔で見ている。


「……あ、なにかが足元を……」


そう言って足元を見るが何もない。
気のせいか?

ぅなぁぁん

聞き慣れない音にテーブルの下を覗き込むとそこには二つの光と黒っぽい影。
影が動いて俺に近付いてくる。

猫?
テーブルの下から姿を現したのは灰色の毛並みを持った緑色の眼の猫だった。






オリキャラは猫♡
もう猫大好きなんです!


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