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2016年09月22日 (木) | 編集 |
つくしに貼られた赤札の洗礼はまだ続きます
 
 




頭からずぶ濡れのあたしが教室に戻ったのは五時間目の授業が全部終わってから。

六時間目が体育で誰もいない教室に入るとあたしの机の周りは、さっきあたしが飛び出していった時よりもぐちゃぐちゃになっていた。
ロッカーに入っていたはずのあたしの体操服がところどころ茶色くなって床の上にあった。
床にぶちまけられたコーヒーを足で拭いたんだろう、わざわざ土足に履き替えて……
所々に靴の跡が付いている。

あたしが何をしたっていうのよ。

“泣くもんかっ”そう思っても次から次へと勝手に湧き出してくる涙をぽたぽた床の上に落としながら、ぐちゃぐちゃにされた荷物を纏めて鞄に詰め込み誰にも見付からない様にこっそりと裏門から出て急いで家に帰る。

今日はあきらさんの家に行く日じゃない。
こんな姿をあの人たちに見られたくなかったから自然と学園から遠ざかるスピードも速くなる。


電車の中では当然注目の的。
英徳学園の生徒が電車に乗ってるってだけで珍しいのにプラスして、泣き腫らした眼に雨が降っているわけでもないのにあきらかに濡れている上半身。
いくら夏でも異常な姿にガン見する人は少ないけれど、学園を出てからある程度乾くまでちらちら視線が送られていた。



いつもだったら授業が終わったらバイトに直行するけど、こんな恰好じゃバイトになんか行けない。
頭やシャツも水洗いしただけでまだなんとなくコーヒー臭い気がする。


パパは会社、ママはパート、進は学校でまだ誰も帰って来てはいない。

誰もいなくてよかった。
せっかく英徳って名門校に特待生で入学したのを自慢に思っている家族に心配なんてかけられない。

洗えるものは洗って教科書やノートと一緒に自分の部屋で干してから、シャワーを浴びて私服に着替えるとバイト先に向かった。






次の朝、憂鬱な気分で登校したあたしを待っていたのは更にショッキングな事だった。


【牧野つくしは淫乱女!身体を使ってF3に取り入った!!】

黒板いっぱいに書いてある言葉。
事実無根の内容に怒りで身体が震える。

怒りで顔を真っ赤にしながら黒板消しを手に書いてあるものを消していると、背後から聞こえてきたのは嘲る響きを含んだ浅井さんの声。


「牧野さん、下賤な庶民の分際で英徳学園に潜り込んで何を企んでいるのかしら?」

「ほんとよね、私たちには思いもよらない下劣な手段で美作様に取り入るだけでは飽き足らず西門様や花沢様まで」


あたしが反論する間も無く投げつけられる侮蔑の言葉。


「僕たちにも教えてくれるかい?」

「ははは~そうだな!どんな身体なのか俺たちにも見せろよ!」


笑い声と共に伸びてくる腕。
咄嗟に払っても次から次へと延びてくる腕に捕まったあたしは乱暴に床に押し倒され、ごんっという音と共に後頭部を強かに打ち付け視界がぐにゃりと歪む。

頭がくらくらする状態でろくな抵抗が出来ないあたしのブラウスのリボンを解こうと手が引かれようとした時に焦った声が割り込んできた。


「おいっ!止めろよ。さっき予鈴が鳴ったぞ、聞こえなかったのか?」

「ちっ、イイとこで邪魔するなよ」

「もうすぐ先生が来るぞ、いいのか?」

「解ったよ今は止めてやるよ。いい子ぶりやがって、覚えてろ」


あたしの上に圧し掛かっていた男子の身体が離れていった。

助かった。


「大丈夫?牧野さん立てる?」

「うん大丈夫、ありがとう平泉君。助かった」


平泉君が手を貸そうとしてくれるのを断って自分で立ち上がり、制服に付いた埃をぱんぱんと軽く叩いて落としていると先生が入ってきて何事も無かったかの様にショートホームルームが始まる。
黒板に書かれていた言葉はいつの間にか消されていた。



あの後、休み時間ごとに次は何をされるのか身構えて過ごしていたけど何も起こらないまま昼休みになった。
あたしがいつもの様に中庭へ向かっていると後ろから平泉君に「ちょっと話したい事があるから」と声をかけられて一緒に空き教室へ入った。

カチャリ
小さな音に鍵を掛けられたのを知る。


「ごめん、他の連中に知られたくないから……鍵」

「解った……話って何?」

「うん、牧野さんに貼られている赤札の事なんだ」


そういうなり平泉君はあたしとの距離を一気に詰めて来て、ぐいっとあたしの腕を引くとそのまま抱き締めて耳元で囁く。


「抵抗しない方がいい、僕のいう事を聞くんだ」


朝あたしを助けてくれた平泉君まで!?


「いやああぁぁぁぁーーーーーっ!!」
「やめてーーー!!」






王道です。
ベタな展開ですが、つくしピ~~ンチ!


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