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2016年10月04日 (火) | 編集 |
おかしいな…
怒れる司編なのに
 
 




司の額に何本も青筋が浮かび瞳孔がすうっと小さくなっていく。
これは司が本格的に切れ始めたサイン。

これ以上つくしちゃんに司が人を殴るのを見せたくない。

俺はいつでも司を抑えられる位置に移動し身体の向きを変える。


「黙って聞いてりゃさっきから勝手な事を言いやがって、俺はお前の事なんて知らねぇし」

「私は道明寺様の願いを叶えたくて」

「てめーの思う俺の望みってのは何だ」

「決まっていますわ。庶民の分際で英徳にお情けで通っているのに身の程知らずにも美作様たちに取り入っている牧野つくしの排除です!」


余りに身勝手な思い込みに俺たちは言葉も出ない。

呆れた奴だな。
司はつくしちゃんが好きで好きでたまらないんだ。好き過ぎてどうしたらいいのか解らないだけだ。
何てったって初恋ってやつだからな。

図体ばかりデカいお子ちゃまの司の初恋を揶揄っては反応を見ていた俺たちの楽しみをぶち壊しやがって。

そんな妄想の戯言を信じる奴はおまえらぐらいだと思っていたら……他にもいた。


「そうなんですか?道明寺さん。あたしの事が嫌いだったんですか?だからいっつもあたしを睨んでいたんですか?」


はぁ!?
つくしちゃん、今までの話ちゃんと聞いてたのか?


「美作さんに遠慮して赤札を貼ってないだけであたしの事を目障りな庶民だって思ってたんですね」


なんでそうなる。
司はつくしちゃんの事が好きなだけだ。

恋愛に関しては小学生、いや幼稚園児レベルの司は好きな女の子に対して何をしていいのか知らないだけ、しかも相手が超絶鈍感なつくしだから余計に拗れてしまっていた。

一緒にいてもろくに話しかけないし見てるだけだもんな。
司は目つきも悪いしつくしちゃんが誤解をしても仕方ないか……

司はと見るとつくしちゃんにも誤解されていたと知って、口をわなわな震わせ声も出ないほどにショックを受けている。
とんっと司を肘で突いてやると正気に戻ったのかぱちぱちと数度瞬きをし口を開いた。


「違うぞ、牧野。俺はお前を嫌っちゃいねぇ」

「でも……平泉君も浅井さんもっ」

「ねぇ牧野、こんな俺たちの事ろくに知らない連中の言葉を信じるの?」

「でもっ花沢さん……」

「司がつくしちゃんの事を嫌ってないのは俺たちが保証する」

「俺たち三人の言葉は信じられない?司は赤札を貼ってもいない、しつくしちゃんを嫌ってもいない」

「本当に?道明寺さんはあたしの事嫌いじゃないの?」

「嫌ってなんかいねぇ」

「信じていいの?」

「信じてくれ……牧野」


不安気な瞳でつくしちゃんが俺たちを見た。
俺たちは“大丈夫だ”と意を込めてしっかりと頷き返す。


「解った。道明寺さんたちを信じる」


司の眼をしっかりと見つめながらそう言った途端につくしちゃんの大きな瞳から涙がぼろぼろと溢れ出した。
それを見た司が俺たちが今まで見た事も無い事をした。


「ごめんな、誤解させる様な事をしちまって。怖かっただろ?」


壊れやすい物の様に片手でつくしちゃんをそっと抱き寄せ胸に顔を押し付けている。

『司そこは両手で抱き締めるか、唇で涙を吸い取ってやれ!』って言いたくなるけど、お子ちゃまの司にはそんな上級者向けのワザは無理だよな。



「つくしちゃんの誤解が解けて一件落着としたいとこだけど、そうはいかねぇよな」

「だね。偽物の赤札を貼られたんだからね」


総二郎と類の言葉に穏やかになっていた司の空気が一変する。


「どうする?司、つくしちゃん」

「決まってる。落とし前はきっちりと付けさせねぇと俺の気がすまねぇな」






ふぅやれやれ一件落着と思ったらそうは問屋が卸しません、でしたとさ。


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