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2016年11月06日 (日) | 編集 |
総二郎も何かと大変なんです。
 
 




今現在の俺の立場は【西門流次期家元(仮)】
周囲は俺を次期家元として扱ってはいたが、まだ正式には次期家元としての後継指名は受けていない。


兄が西門の重圧から逃れて医者になると家を出て、俺が次期家元との最有力候補と目され始めてから約七年が経つ。
俺が大学を卒業するのに合わせて後継指名をするつもりだと家元に言われたのが春だった。




それから半年余り。
大学の単位もほぼ取得していたし後は卒論のみという状況で、俺は大学よりも西門流を優先した生活を送っていた。

学生生活最後の夏休みも地方から地方へと全国の支部のみならず海外の支部への挨拶回りで自宅にろくに帰る事が出来ない間に、牧野のアパートが火事になり知らない虫が付いた事を類に責められるという散々な思いをした。

仕方ねぇだろうが、牧野の傍にいたくてもいられなかったのはお前と同じだ。類。

まぁ、虫と思ったのは勘違いで牧野のルームメイトになった真は、実はとんでもない家のお嬢様だったというオチ。
どう見ても男にしか見えない格好をしていたし、大の男を翻弄して一撃で沈める技を持つ女がいるとは思えなかったんだ。

おまけにとにかく優秀なのがすぐに判った。
真本人もだが、真の素性に不信感を覚えたあきらが真を調べたところ間髪入れず躊躇なく報復措置に出る家。あの美作の諜報部門のシステムを半日も機能不全にさせてパニックに陥れた。

ありえねぇ、いったいどんな家なんだよ。司護って家は。

その件があったので俺たちは真について調べるのを諦めた。
わざわざ調べなくても真は訊ねられた事には答えられる範囲内ではあるがしっかりと答えてくれるから進んで危ない橋を渡る必要はないと三人で判断したんだ。



後期が始まって俺の忙しさは更に増した。

大学にも週に三回顔を出せればいい方で、空き時間は類みたいにラウンジで転寝が習慣になるほど。
昼休みになったら牧野が弁当を食べるためにラウンジにやって来る。
牧野の顔を見るとホッとして疲れが吹っ飛ぶような気がするから、このひと時の為に大学に来ていると言っても過言じゃないだろう。


大学に行かない日は近くの支部に顔を出したり、茶会の準備に追われていた。

それでも休みをぶんどって牧野と真のバイト先である居酒屋にあいつらと行って、そのあと真のマンションに転がり込んだ土曜の夜。
俺たちはどこに行っても人の眼が付き纏うから、気の休まる時間が少ない。
翌日も茶会があるがここでは安心して気心が知れた連中と過ごす事が出来る。

あ、真はまだちょっと要警戒だけど……


「西門さん、明日もお茶会があるんでしょ?あんまり飲み過ぎないでよ」


こんな牧野の小言さえも嬉しい。
だから俺はたった数時間のつかの間の休息をしにここに来るんだ。



次の日、茶会で真に会うとは思ってもみなかったけどな。



「今日も通訳の仕事か?」


秋らしく落ち着いた小豆色の綸子の着物に、菊の花が手書きで描かれた名古屋帯を締めた真。


「いいえ違います。今日は司護家の真としてです」

「一人で?じゃないな」

「東京に住む大叔父と一緒です。ほらあそこに」


真が示した方向には家元と談笑している八十ぐらいの老人がいた。
その老人は真の視線に気付くと家元と一緒にこっちへやって来る。


「真、そちらの方はどなたかな?」


にこやかだがどこか油断のならない雰囲気で俺を見ている。


「司護さん、うちの息子で総二郎と申します」
「総二郎、こちらは司護さんといって西門とは古い付き合いのある家の方だ」

「西門総二郎です」

「君が次期家元の総二郎君か。で、なぜうちの真と?」

「真さんとは友人を通じての知り合いです。こちらで会うとは思ってもみなかったので声を掛けさせて頂きました」

「真、本当なのか?」

「本当ですよ、稔叔父様。西門さんと私の共通の友人を通じてのお付き合いです」


真の言葉に厳しかった視線が緩む。

もしかして俺って悪い虫にでも思われてた?
茶会でナンパしてるように見えたのかよ。


この時はそう思っていたが実はそうではなかったのを知るのはひと月後。
茶会での出会いは偶然ではなく、西門と司護の両家によって仕組まれていたものだった。






なにやら不穏な雰囲気が漂ってきましたな~


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コメント
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2016/11/06(Sun) 21:42 |   |  #[ 編集]
姫様
仄かに香る【総真】の香り~
このままいってしまうのか?
2016/11/08(Tue) 19:19 | URL  |  aoi #2wx3c3Xs[ 編集]
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