• 10«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • »12
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


2016年11月08日 (火) | 編集 |
CP不詳で進めてきたこのお話のCP決めました!
 
 




春先から忙しそうにしていた総二郎が秋になってさらに忙しくなった。
夏休みも全国だけでなく海外の支部に顔を出していたようだし大学も休みがちになって茶会の準備に忙しいらしい。

総二郎からはっきり聞いたわけじゃないけど、卒業に合わせて次期家元として正式に動き出すんじゃないかという予測が上流社会でまことしやかに流れている。



そんな十月あたまの月曜日。

珍しく朝から大学に総二郎が来ていた。


「珍しいな総二郎が一日大学にいるのは」

「ほんとは今日も用事があったんだけど、家元が代りに行くからって時間が空いたんだ」


昼休みにラウンジでランチを食べながら四人でテーブルを囲む。
ランチといっても牧野は弁当だし、類は牧野の弁当を摘み食いしている。


「昨日の茶会が上手くいったからって褒美みたいなもんらしいぜ」

「褒美って?西門さん」

「昨日の茶会は仕切りをほぼ俺だけがやったんだ。家元はあくまでサポート役でな。で、トラブルもなく及第点を貰えたから今日は降って湧いたオフって訳だ」


そう言いながら付け合せのフライドポテトを指でひょいと摘まんで口に入れると、ふと思い出したんだろう俺たちに告げた。


「あっ、そうだ。昨日の茶会に真が来てたぜ」

「また通訳でか?」

「いや違う『司護真として』って言ってたし、大叔父さんって人と一緒だったぞ」

「まぁあいつもお嬢様だからな、付き合いもあるだろうし」

「牧野、真から何か聞いてる?」

「聞いてない。昨夜はあたしが眠ってから帰って来てたし今朝はあたしが講義の前に教授に聞きたい事があって早く出たから……あまり話せなくって」

「真も忙しいんだな」


俺たちよりも年下なのに俺たちの誰よりも重い責任を負って生きている真。
話を聞く限り相当忙しそうだ。



「ごちそうさまでした」


俺が考え事をしながら食事をしている間に牧野は弁当を食べ終わって午後の講義に行く準備をし始めた。


「美味しかったよ、牧野」

「これだけで足りるの?」

「うん、ちょっと摘まむぐらいでいいんだ」


嘘つけ。
元から食べる事にあまり興味のないやつだったが、牧野の作る料理だけはしっかりと食ってるじゃねぇかよ。



『類お前それで腹減らないか?ランチ頼むか牧野に弁当作ってもらえよ』

『これでいい。ランチ注文すると牧野の弁当摘まめないし、牧野に頼んだら負担になるでしょ?だからこれでいいんだ』
『それに俺が欲しいのは牧野の弁当じゃなくって牧野本人だからね』



前に類とした会話を思い出した。
あれから何年たっても二人の立ち位置は変わらない。

だけどこの一ヶ月類の雰囲気が変わってきているのを俺は知っている。

『牧野が笑っていればいい』
なんて本心を隠して強がりを言っていた類が牧野を攻めている。
この前もそうだが、結構強引に牧野をデートに誘ってどこかに行っているらしい。
類は何も言わないが牧野との会話を聞いていると、なんだかんだ言って牧野と会っているのが判る。


きっかけは……
たぶん真に会ったから。

俺もそうだが真という存在は俺たちに何らかの化学反応を起こした。
プラスの方向に。

総二郎もその一人だろう。
前から茶道にだけは真剣に向き合っていたが、その他の事はどこか投げやりで諦めてしまっている雰囲気を漂わせていた。

どこがどうとは言えないが、何かが違う。



「じゃあ、あたし先に行くね」


三人で牧野がラウンジを出て行くのを見送ってから俺は前から聞きたかった事を口にした。


「総二郎、この半年すごく忙しそうだが、ついに正式な後継指名を受けるのか?」

「春先に家元から内々に言われた。今はその準備と根回しをしてんだよ。俺を蹴落として自分が推すやつを次期家元にしたい連中がいるからな。順調にいけば来月の口切の茶事の後に行われる幹部会で決まる。それから後援会に報告して、決まったら早ければ年明け、遅くとも俺が大学を卒業する時にお披露目とマスコミ発表になるはずだ」

「そうなると今まで以上に縁談が煩くなるね」

「だろうな。だけどな類、俺は諦めねぇぞ」


揶揄うように言う類に対しムッとした顔をした後、にやりと笑って総二郎が宣言する。
それを受けた類の不機嫌になり、いきなり俺に矛先を向けてきた。


「で?あきらはどうするの?」

「俺か?俺はお前らの牧野争奪戦を見てるよ。お前らが共倒れになった時に漁夫の利で掻っ攫うかもな」


俺のセリフを聞いた二人が弾けるように笑いだすまであと数秒。






これから恋愛も絡めていきます。

ランキング参加中です!
ポチっとお願いします <(_ _)>
にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ


応援ありがとうございます。
関連記事
テーマ:読書記録
ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。